

ここでは、エニアグラムのタイプ3ウイング2(3w2)とタイプ3ウイング4(3w4)の違いを紹介します!
“どう違うのか?”だけでなく、“なぜ違うのか?”にも焦点を当てて説明していきたいと思います!
自分のウイングに迷っている人は、ぜひ参考にされて下さい!
ではいきましょう!
【3w2と3w4の特徴比較一覧】
3w2 | 3w4 | |
動機の違い | 「価値ある存在でありたい」& 「愛される存在でありたい」 |
「価値ある存在でありたい」& 「特別な存在でありたい」 |
戦略の違い | 成功を手にするために…、 社交性を持って人を助けることで、人から好かれるイメージを作る。 |
成功を手にするために…、 特定領域の仕事に打ち込むことで、人から認められる実績を作る。 |
特徴の違い | 社交性が高く、ポジティブでエネルギッシュで、人間関係を大切にして人懐っこい。 | 洞察力が高く、仕事志向(ワーカホリック)で、自分のスキル向上を重んじて冷静。 |
ニックネーム (特徴を示す通称) |
スター(花形)、 見栄えの良い人 |
専門家(プロフェッショナル)、 一流志向の人 |
見誤りやすい タイプ |
タイプ7 | タイプ1、タイプ5 |
社会的スタイル の違い |
“3主張型+2追従型”で、他の人たちと一緒に主張し合って、その中で評価を得る。 | “3主張型+4遊離型”で、物事と距離を置いて準備し、狙ったところで主張して評価を得る。 |
ハーモニクス の違い |
“3合理的+2楽観的”で、根拠のない自信を持って行動的に目標達成する。 | “3合理的+4反応的”で、根拠を持って冷静に戦略的に目標達成する。 |
3w2と3w4の違いの“簡単なまとめ”はこちら。
>>エニアグラムタイプ3のウイング(3w2と3w4の違い)
エニアグラム3w2(タイプ3ウイング2)の特徴は?
3w2は、“高い社交性”を持つ人です。
なぜなら、3w2は、タイプ3の「評価を得たい(価値ある存在でありたい)」という欲求に、タイプ2の「好かれたい(愛される存在でありたい)」という欲求が加わるからです。
その結果、「注目されたい+人が好き=コミュ力が磨かれる(外見的な魅力やユーモアのセンスなど含め)」となり、“高い社交性”に繋がるからです。
(2のウイングが重い人ほど、人間関係を大切にし、人懐っこくなるのも特徴です。)
というわけで、次に健全度別の特徴も見ていきましょう!
※「“健全度”って何??」という方はコチラをどうぞ。
>>エニアグラムの“健全度”を分かりやすく解説!
エニアグラム3w2(タイプ3ウイング2)の“健全”の特徴!
“健全”な3w2は、“人を前向きに勇気付けるポジティブさ”を発揮します。
タイプ3の“相手や状況を客観的に見ながら動機付ける”特徴に、タイプ2の“明るく振る舞い気前良く人を助ける”特徴が加わるからです。
(ちなみに、健全な3w2は明るくエネルギッシュのため、タイプ7に間違われることもあります。)
エニアグラム3w2(タイプ3ウイング2)の“通常”の特徴!
健全に近い“通常”の3w2は、“人から好かれる(自分への好ましい印象を与える)”ことができます。
タイプ3特徴の“人に評価されることを把握する力”に、タイプ2特徴の“感情表現する力と肯定的な姿勢”が加わるからです。
人から受け入れられるために(評価され愛されるために)、積極的に人と接点を持ち、自分をアピールし、相手を喜ばせ、“人の心に火を灯す”術を持っているわけです。
(ちなみに、タイプ3の特徴としても、“人から良く見られるようにする”ところはあります。しかし、その場合は、“親しくする必要性のある人”から良く見られようとする打算的な傾向があると言えます。)
また、タイプ3の“自己PR力(人から期待されるイメージを作る力)”と、タイプ2の“共感力(相手の感情を察して心で繋がる力)”が合わさり、“人前に出て、人からの憧れを集める立場(俳優、モデル、歌手など)”なることが多いタイプでもあります。
ただし、不健全に近づいた“通常”の3w2は、“好感度作りに取り憑かれる”ようになります。
「人が自分をどう思っているか」を、過剰に気にするようになるからです。
人間関係の中で“成功”を感じようとするため、人からの評判や、人との比較を重視するようになり、自己顕示欲が強くなっていくわけです。
そうなってくると、欲望(注目と愛の獲得)を満たす手段が、空回りし出す事になります。
(例えば、マウントを取ったり、ナルシストに振る舞ったり…。)
さらに、“自分に関心を払わない人”に恨みを持つようなことも出てきます。
(自己PRの仕方が間違っていることに気付かず、かつ本人として努力しているので、自分に関心を払わない人に対し、自分の努力を無下にする人(自分の価値に気付けない価値のない人)に思える。)
しかも、タイプ3の特徴の、自分の恥ずかしい部分(実際はただの素の部分)を隠す性質によって(=「欺瞞」)、自分を客観視できなくなり、自分の行動が空回りしていることに無自覚にもなっていきます。
エニアグラム3w2(タイプ3ウイング2)の“不健全”の特徴!
“不健全”な3w2は、“自信過剰で傲慢”になります。
自分への過信によって優越感が膨らみ、自分の欲求(評価と愛)を満たすために、「自分には人を思い通りに動かして操る権利がある」と感じるようになります。
しかも、自分の欲求を満たさない人に対しては、敵意を持つようにもなります。
そもそも、タイプ3は自分をけなす人に対して攻撃的になるところがあり、タイプ2は自分に感謝しない人に攻撃的になるところがあります。
それらが組み合わさることで、自分が集団の中で上位の存在として扱われないと、気が済まなくなるわけです。
このタイプの敵意が表に出るときは、激しい怒りとなって現れます。
(普段の温厚さとのギャップで、周りの人だけでなく、自分自身も驚くほどに。)
また、その怒りのパターンは、「自分の近くにいる人が、何らかの形でプライドを傷つけた場合」に出ることが多いと言えます。
エニアグラム3w4(タイプ3ウイング4)の特徴は?
3w4は、“成果にこだわる”人です。
なぜなら、3w4は、タイプ3の「評価を得たい(価値ある存在でありたい)」という欲求に、タイプ4の「独自性を出したい(自分らしくありたい)」という欲求が加わるからです。
そのため、「人からスゴいと思われたい+独自性を表現したい=自分の創造物で高い評価を得たい」となり、“(仕事での)成果にこだわる”に繋がるわけです。
人からの評価を得るために、意識としては人に関心を向けながらも、その手段としては(直接的に人と接するのではなく、)“独自性のある成果”を得ることで間接的に人から評価を得ようとするわけです。
(4のウイングが重い人ほど、“仕事中毒(ワーカホリック)”の傾向が強くなります。)
また、意識が(“人間関係”よりも)“仕事の能力向上”に向かう分、社交欲も抑えられるので、クールになっていくのも特徴です。
(補足ですが、その“クールさ”によって、タイプ3の特徴である“成功”の追求が、3w2ほどあからさまではなくなるという傾向もあります。)
というわけで、次に健全度別の特徴も見ていきましょう!
※「“健全度”って何??」という方はコチラをどうぞ。
>>エニアグラムの“健全度”を分かりやすく解説!
エニアグラム3w4(タイプ3ウイング4)の“健全”の特徴!
“健全”な3w4は、“専門分野での突出したスキル”を発揮します。
タイプ3特徴の“成功することへのストイックさ”と、タイプ4特徴の“自分の興味に従う姿勢”を活かすからです。
それによって、人が評価する領域&自分の興味ある領域で、専門家としてのスキルを身に付けて発揮することで、成功と自己表現を一緒に味わおうとするからです。
そのため、特定領域でプロフェッショナルになることが多いタイプと言えます。
(この特徴からタイプ1に見誤れることもあります。)
また、その特徴から3w4は、表面的なスゴさ(社交性、印象、肩書など)よりも、内面的なスゴさ(実力、知性など)に重きを置いていて、冷静で大人しい印象を与えます。
(対して、3w2は、陽気な印象を与えます。)
(この特徴から、タイプ5に見誤れることがあります。)
エニアグラム3w4(タイプ3ウイング4)の“通常”の特徴!
健全に近い“通常”の3w4は、“抜け目ない優秀さ”を発揮します。
タイプ3特徴の“競争心(バイタリティ、向上心)”に、タイプ4の“悲観性(ネガティブシミュレーション)”が加わるからです。
それによって、競争のある環境に飛び込み、その中で自分が人より劣る領域を見つけ出して上手く避けて戦います。
この点、少し詳しく説明しましょう!
まず、タイプ3が強い“競争心”を持つのは、自分の価値を高めるために「人が評価する環境において優越性を示したい」と思うからです。
また、タイプ4が“悲観的”な感覚を持つのは、感動(喜びと悲しみのギャップ)を得るために、物事の悲観的な側面からも目を逸らさないからです。
ただし、この特徴によって“重たい精神的重圧”がもたらされることになります。
競争環境に身を置きながら、自分への悲観的な目を向けるため、強い”劣等感”を生むことになるからです。
一方でそれが原動力となり、人への優越感を得られる完璧な成果を求めて、仕事をバリバリこなす人になります。
(特に、自分のスキルやアイデアが反映された仕事で、人からの評価を得ることに取り憑かれます。)
そんな中でも、心を許した人には情緒豊かな面を見せます。
(例えば、ドライに接しながら実は心配をしていたり、合理的に振る舞いながら実は嫌われてないかを気にしていたり、など。)
普段クールに振る舞う分、そのギャップで驚かせることもあります。
タイプ3は、目標達成のために感情を押し殺してスマートに振る舞いますが、タイプ4は感動を求めて感情豊かでいるからです。
ただし、不健全に近づいた“通常”の3w4は、“失敗に敏感”になります。
「仕事での成功=自分の存在意義」だと思い詰めて、失敗を強く恐れて避けるようになるわけです。
(例えば、チームに能力が低いと感じる人がいると強く非難したり、失敗しそうになるとごまかしたり隠したりする、ことが出てきます。)
また、“傲慢”にもなっていきます。
タイプ3の「価値ある存在でありたい」欲求が“エリート意識”を生み、タイプ4の「独自の存在でありたい」欲求が“自分への特別視”を生むからです。
そのため、自分の優秀さや特別性を人に信じさせようとして、ひけらかす態度を取ったり、人が自分をどう扱うかを重視して相手への態度を変えることも出てきます。
エニアグラム3w4(タイプ3ウイング4)の“不健全”の特徴!
“不健全”な3w4は、“躁鬱的”になります。
タイプ3の自我肥大(自分に対する高い期待)と、タイプ4の自己不信(感傷的で自己否定的)によって、“野心的で勢いのある自分”と“自己卑下した自信のない自分”とを、行ったり来たりするからです。
(ウイングのタイプ4が重たいほど、この傾向も強くなります。)
3w4は鬱の状態になっても、ベースはタイプ3なので、タイプ3特徴の“目的意識と行動力”を使うことで一時的に抜け出すことはできます。
しかし結局、(健全度の低いときは、)「大成功を思い描き(躁)、そこに至れない自分を否定する(鬱)」という同じループを繰り返すことになります。
そして、次第に燃え尽きていく事になります。
(あるいは、究極的には、自己破壊的になり自殺に至ることもあります。)
エニアグラム3w2と3w4の雰囲気の違いは?(ウイング診断に使える特徴)

ここまでの話は書籍的な話でしたが、ここからは実際の3w4と3w2の人の“雰囲気”の違いを解説していきたいと思います。
タイプ診断で迷っている人は参考してみて下さい!
エニアグラム3w2と3w4の“社会的スタイル”の違いは?
次に、3w4と3w5の雰囲気の違いを探る上で、社会的スタイル(ホーナイ分類)に着目してみましょう。
“社会的スタイル”とは、人(あるいは社会)との付き合い方の特徴を、「自己主張型・追従型・遊離型」の3パターンに分ける考え方です。
詳しくはこちらをどうぞ。
>>エニアグラムの“社会的スタイル(ホーナイ分類)”とは?
まず、3w2の方は、タイプ3は自己主張型で、タイプ2は追従型です。
基本タイプ3なので言いたい事は積極的に主張していきます。
しかし、ウイングのタイプ2が追従型なので、他に主張している人がいる場合は、そこに乗っかっていく形で主張していくのが特徴のようです。
(「皆で意見を言い合いたい」ようです。)
例えば、バラエティ番組で言えば、“司会”のポジションではなくて、“レギュラーのコメンテーター”のような立ち位置が良いのだと言えます。
そうして、「皆で場を盛り上げたい」、「たくさんの発言をする中で、気の利いたことを言いたい(賞賛を得たい)」という考えがあるようです。
(もちろん、「司会がいないなら自分で司会をやっても良い」という感覚はあるようですが、積極的に仕切りたい欲求はなく、「賞賛が得られればOK」のようです。)
対して、3w4の方は、タイプ3は自己主張型で、タイプ4は遊離型です。
3w4の方の場合も、基本タイプ3なので積極的に主張はしていきます。
しかし、タイプ3とタイプ4は、主張(前に出る)と遊離(引き下がる)なので、特徴として真逆にあると言えます。
するとどうなるのかというと…、
「主張する時以外は引き下がっていて、目立つための準備しながらタイミングを伺って主張する(賞賛を取りに行く)」、「前に出て主張する時には、確実に賞賛を得たい」という感じのようです。
“普段は大人しいけど、しゃべったときは、説得力やセンスのある事を言う”感じだと言えます。
(むしろ、それを狙っていると言えます。)
そういったスタンスがあるから、傍から見るとタイプ5に間違われることがあるんでしょうね。
ここでの3w2と3w4の違いを例えて言うなら、“敵を倒す(目標達成)”ために使う武器が、3w2はマシンガン(たくさん撃って敵を仕留める)、3w4はスナイパーライフル(一発にかけて敵を仕留める)という感じでしょうか。
エニアグラム3w2と3w4の“ハーモニクス”の違いは?
次に、3w4と3w2の雰囲気の違いを探る上で、ハーモニクスにも着目してみましょう。
“ハーモニクス”とは、トラブルが起きた時の反応パターンを“楽観的・合理的・反応的”の3つに分ける考え方です。
(詳しくはこちらをどうぞ。
>>エニアグラムの“ハーモニクス”とは?)
この違いがどう出るのかを見てみましょう!
まず3w2の方は、タイプ3は合理的、タイプ2は楽観的です。
基本タイプ3なので、問題が起きたら合理的な解決先を探します。
しかし、ウイングのタイプ2が楽観的なので、どこかで「何とかなる」という前向きな姿勢があるようです。
タイプ3は成功(評価、賞賛)を求めて挑戦しますが、その時にウイングのタイプ2の楽観性から“根拠のない自信”を持っているのが特徴のようです。
(逆に言えば、やや迂闊なところもあるようです。)
対して、3w4の方は、タイプ3は合理的、タイプ4は反応的です。
3w4の方も、基本はタイプ3なので問題には合理的に対処します。
しかし、ウイングのタイプ4が反応的なので、ネガティブシミュレーションができるようです。
タイプ3として成功に向けて邁進する時であっても、確実な成功を得るために、準備に手間をかける傾向があるようです。
(逆に言えば、やや慎重で腰が重いところもあるようです。)
つまり、挑戦するときに、勢いのある行動ができるのが3w2、冷静に戦略を練られるのが3w4だと言えます。
エニアグラム3w2と3w4のモチベーション(満たされ方)の違いは??
最後に、どうすれば満たされるのか(モチベが上がるのか、幸せを感じるのか)についても比較してみましょう!
まず、タイプ3のモチベから確認しておきましょう。
タイプ3は、“人から評価されて賞賛されること”で満たされると言われます。
その上で、人から欲しいと思う“評価や賞賛の性質”が、ウイング別に違うようです。
3w2の方は、人からの“評価”の中に、“人から必要とされていること”が反映されていると嬉しいようです。
例えば、人のために頑張った時に、「あの人はこういう事を頑張ってくれたらしい、優しいらしい」という“自分の親切さの噂”を人づてに聞く方が嬉しいのだと言います。
(それによって、「人から好かれる評価を得ている」と感じられるからかもしれません。)
3w4の方は、人からの“評価”の中に、“独自性があること”が反映されていると嬉しいようです。
例えば、オリジナリティを入れて頑張ったことが高い評価を受けた時に嬉しいのだと言います。(特に、その領域で認められている人からの評価だとものすごく嬉しい。)

ここまで読んでみたけど、やはりどっちか迷うという方は、こちらの診断テストでタイプ2とタイプ4の項目を受けてみて下さい!
>>エニアグラムタイプ診断(正確版)