タイプ8は、裏表のないパワフルな人ですね。
勝気で、圧を感じることもあるので、付き合う上でこちらも覚悟を問われるように感じることもありますが。
さっぱりした気持ち良さがあり、行動力があって直観的なので、推進力を感じます。
エニアグラムタイプ8の性格特徴
性格診断エニアグラムのタイプ8について紹介します。
タイプ8の“動機付け”は?
タイプ8のモチベーションの根源(動機)は、
「強くありたい」です。
タイプ8は、身体の奥底で「自分は弱い存在だ」と感じています。
そのため、「他者に支配されること」を恐れています。
(“支配”というのは、監禁・拘束のような物理的な意味だけでなく、心理的・社会的・経済的な意味を含みます。)
そして、他者に支配されないためには、「支配する側でいなければいけない」と感じています。
そのため、「攻撃は最大の防御!」という戦略を持ち、「強くあろう」とします。
よって、タイプ8は、「物事に挑戦し勝利すること」にこだわります。
(実際にタイプ8は、フィジカルもメンタルもタフで、挑戦意欲の高い傾向があります。)
タイプ8が大切している“価値観”は?
そのため、タイプ8は次のようなキーワードに関わる価値観を大切にします。
- 強さ、権力、自己顕示力、影響力、独立
- 決断力、挑戦心、本音
- 勝利、闘い、決着、難題解決
タイプ8の“性格の特徴”は?
その結果、タイプ8は次のような性格特徴を持ちます。
「強くありたい」がモチベーションなので、
「自分の力で生きていけること」を大切にします。
(人から支配されることを嫌うため。)
直情的、熱血的、パワフル、負けず嫌いで、
度胸と根性のある人です。
“ガッツのある人”ですね。
裏表のないストレートな性格で、
他者や物事に対しても、白黒はっきりつけることを望みます。
(言いたいことは言うし、腹が立つとすぐ怒るが、腹に溜めているものはないので、さっぱりとした気持ちの良さがある。
しかしそのため、“主張や態度がハッキリしない人”のことは嫌い。)
「人とは、本音でぶつかり合う中で仲良くなっていける」と感じているタイプです。
(そのため、仲の良い間柄の人とでも、たまに攻撃的なコミュケーションを取ることがあるが、悪気はない。
そこで、やり返してくるような度胸があって、自分から逃げない態度を取る人のことを信頼する。
(だから、むしろやり返してきて欲しいところもある。))
組織の中では、自分に主導権がある状態を望むので、
率先して責任を背負い、強い決断力を発揮して、強力なリーダーシップを発揮します。
一方で、“(自分を頼ってくる)下の人”へは面倒見が良く、
助けを求められれば労を惜しまず手助けする“兄貴肌・姉御肌”なところがあります。
(強くて威圧的な雰囲気がありますが、情に厚く義理堅いところがある。)
さらに、闘争やスリルなどの刺激に魅了されるところもあるので、
追い詰められた状況や、困難な状況でこそ、
それら“リーダーシップ”や“下の人からの信頼”も活かしチームを束ねて、
行動力や決断力を持って、大事を成すタイプでもあります。
タイプ8の性格をキーワードで表すと?
タイプ8の性格特徴をキーワードで表すと、次のようなものがあります。
- パワフル(大胆、エネルギッシュ)、独立志向、リーダー気質、威圧的
- 決断力がある、度胸と根性がある、直観的(自分の感覚を信じる)、率直(裏表がない)、面倒見が良い(兄貴肌・姉御肌)
- 勝ちにこだわる、勝負勘がある(一か八かでも打って出る)、過剰な刺激を欲する(酒やギャンブルにハマりやすい)、喧嘩っ早い(直情的)
エニアグラムタイプ8の成長レベルによる3つの性格特徴(健全度)
エニアグラムタイプ8の中でも、成長レベル(健全度)によって性格特徴は変わります。
ここでは、「健全・通常・不健全」の3段階に分けて紹介します。
(※“健全度”とは“精神的な成長レベル”のことです。
詳しくはこちらをどうぞ。
>>エニアグラムの不健全さとは?|健全度の解説!)
タイプ8の健全度の判断は、「自分の強さを証明するための力の使い方」がポイントです。
健全だと、健康的な挑戦(スポーツなど)や、建設的な出口のある戦い(ビジネスなど)や、その他大切な人を守る目的で力を発揮し、自分の強さを証明します。
一方、不健全になると、自分を守るために人を攻撃し、強さを証明しようとします。
タイプ8の健全時の性格特徴
健全なタイプ8は、挑戦して勝利を得たり、家族や身内を守ることに力を発揮することで、自分の強さを示します。
戦略的で、決断力があり、さらに挑戦する過程を楽しみます。
まさに、戦いに勝つ上で必要な要素は、全て高いレベルで揃っていると言えます。
そして、その自分のパワーと意思によって、「自分の人生をコントロールできている」という満足感を得るのです。
それらによって、「私は率直に自己主張でき、現実を思うようにやりくりする力がある」という理想の自己イメージを体現します。
究極的には、「周囲を支配しなければいけない」という認識を手放します。
(それは、タイプ8にとって大変なことです。)
そもそもタイプ8は、自分の「弱さ」を恐れているので、強さを誇示して、周囲を支配しようとします。
つまり、攻撃的態度は、自分の弱さを隠すための戦略なのです。
しかし、本当に強い人は、過剰防衛的に周りを攻撃しないものです。そうする必要がないからです。
(それは、多くのタイプ8自身も気づいていることです。)
よって、タイプ8は、「支配欲」を手放し、「過剰な警戒を解くこと」ができるようになることで、自然と度量の大きな“真の強さ”を得ることができる、と言えるかもしれません。
タイプ8の通常時の性格特徴
通常のタイプ8は、物事で勝利を収めるために、現実的に考え、抜け目なく行動します。
人から協力を得る必要があるときでも、媚びることなく、堂々と振る舞って存在感を示します。
(「人からの協力を得る上では、下手に出て機嫌を取るよりも、強い存在だと思われる方が重要だ」と、感じていると言えます。)
一方で、「自分の力を誇示して、状況を支配したい」と感じているので、競争的で、威圧的で、強情な面もあります。
感情的にも武装しているので、対人関係においても、「人から拒絶される前に拒絶する」傾向もあります。
(そのため、人と感情的な繋がりを得ることに苦労するので、“強いけど寂しがり屋”という、一見すると矛盾した人格傾向が表れることがあるようです。)
成長の方向について、詳しくはこちらもどうぞ!
>>エニアグラムの成長(統合)の方向とは?
タイプ8の不健全時の性格特徴
不健全なタイプ8は、「人が自分を裏切って攻撃してくるかもしれない」と恐れます。
実際、タイプ8は、自分自身を守るために、社会性を欠いた行動を取ったり、人から恨みを買うようなことをすることがあります。
だからこそ、「誰も信頼できない」と感じるのです。
にもかかわらず、自分を守ることを優先し、先に攻撃する姿勢を止めず、泥沼に陥っていくことがあります。
(それはまるで“怯えた犬”のように、いわゆる「弱い犬ほど良く吠える」状態と言えます。)
最悪の場合、「人に負けて支配されるくらいなら、自らすべてを破壊しよう」と考えて暴れ回り、結果として殺人に至る可能性もあります。
エニアグラムタイプ8の成長時とストレス時の性格特徴(統合と分裂)
エニアグラムタイプ8”成長している時(統合)”と“ストレスを感じている時(分裂)”の性格特徴についても確認しておきましょう。
タイプ8の成長時は、タイプ2の良い特徴「愛情深さ」が表れます。
タイプ8のストレス時は、タイプ5の悪い特徴「頭でっかち」が表れます。
タイプ8の成長時の性格特徴(統合の方向)
エニアグラムタイプ8の成長時は、タイプ2の性格の良い部分「人と心を通わせて、愛情を示す」特徴が表れます。
普段のタイプ8は、勝利を目的に置き、強さに価値を求め、現実的に行動します。
そのため、感情的にも気丈に振る舞い、己の弱さを無視します。
さらに、人に対しても、そういった“強さ”を求めます。
(「怯えや弱さは隠して、強くあろうとすること」が大事なのです。そうしない人は軟弱なのです。)
一方、タイプ2は「困っている人を察知し、心を通わせてケアし、無償の優しさを示す」特徴があります。
このような、「弱者に手を差し伸べ、自分の心を開いて、寄り添っていく姿勢」は、タイプ8にとって、もっとも乏しい特徴と言えます。
しかし、「人の弱さに寄り添える」特徴は、弱い人の特徴ではありません。
なぜならそれは、「警戒を解き、弱さを晒す、勇気のある行為」だからです。
つまりは、タイプ8が、「人の弱さに寄り添って、人に優しくできる」ようになることは、「自分の強さを誇示するために、弱さを隠す必要がなくなった状態」と言えます。
自己防衛のための攻撃性を手放すことは、本当の強さを手に入れることに繋がる、と言えるかもしれません。
(さらに、対人関係で感じる「人と仲良くしたいけど、舐められたくはない」という葛藤も、“弱さ”への理解と受容を持って、解消されるかもしれません。)
タイプ8のストレス時の性格特徴(分裂の方向)
エニアグラムタイプ8のストレス時は、タイプ5の性格の悪い部分「頭でっかちさ」が表れます。
普段のタイプ8は、直情型で行動的と言えます。
(良くも悪くも裏表がなく、「思い立ったら即行動」の人です。)
ここで、タイプ5の悪い特徴として「現実世界と距離を置く(思考の世界に逃げ込む)」という傾向があります。
頭で考えることを優先して、理屈ばかり先行して、なかなか行動しようとしないのです。
ストレスの溜まったタイプ8は、このタイプ5の悪い特徴が表れます。
考えることにこだわり、意見をため込み、行動力が下がるようになるのです。
(「まっすぐ考えて即動く!」という行動パターンで上手くいかないため、腰が重くなっていくという場合が多いようです。)
そして、最終的には、無気力になって引きこもります。
余計なお世話ながら…、
タイプ8は、自分の行動力に陰りを感じたときは、ストレスを疑ってみて下さい。
“戦いの渦中に身を置き、それを楽しめる”タフなタイプ8が、ストレスを感じる原因は、いくつかのパターンに限られます。
それは、「絶対的敗北(自信喪失)」か、「大切な人からの拒絶(孤独)」か、あるいは「刺激のない平和な毎日(退屈)」などでしょう。
(↑ストレスの原因を見つける参考にしてみて下さい!)
ストレスの方向について、詳しくはこちらもどうぞ!
>>エニアグラムのストレス(分裂)の方向とは?
タイプ8のストレスの原因を探る参考としては、こちらもどうぞ。
>>エニアグラムタイプ8が「仕事が辛い…」時の原因と対策
エニアグラムタイプ8の2種類の性格タイプ(ウイング7とウイング9の違い)
エニアグラムには、各性格タイプが、隣り合うどちらかのタイプの影響を大きく受けるという考えがあります。
(これを「ウイング」と言います。)
エニアグラムタイプ8の場合は、次の2つのウイングのタイプがあります。
- タイプ7に近いタイプ8(タイプ8ウイング7:8w7)
- タイプ9に近いタイプ8(タイプ8ウイング9:8w9)
8w7と8w9を見分けるポイントは、「強さを体感するための戦略」の違いです。
- 8w7は「スピーディに、自分が支配できる領域を、新たに創っていく」
- 8w9は「マイペースで着実に、人や場を見定めながら、影の支配者になっていく」
というイメージです。
エニアグラムタイプ8ウイング7(8w7)の性格特徴:独立した人
タイプ8ウイング7(8w7)は、野心に溢れ、行動力と頭の回転の速さを持ち、カリスマ性を発揮するタイプです。
タイプ8特徴の「独立心(支配されることを恐れる)」に、タイプ7特徴の「自由さ(退屈を嫌う)」が加わることで、起業家精神やリーダーシップに溢れていて、もっとも独立したタイプです。
(あるいは、“もっとも独立を望むタイプ”とも言えます。)
世界をコントロールできる力を手に入れることで、「自分の人生を切り開いていきたい」と感じているのです。
そのため、自分の欲望に素直で、それを叶えるために現実的に力を付けていきます。
その上で、大きな野望を掲げ、困難な事や強い相手にでも、パワフルに挑んでいきます。
(起業家精神を持っていて、新しい事業を創り出していくことが得意なタイプと言えます。)
ただ、“リスクも恐れず取りにいく姿勢”からは豪快な印象を感じさせますが、タイプ8は現実主義者なので、掲げるビジョンには現実性があります。
人付き合いに関しては、タイプ7特徴の「楽しくありたい」という影響で「おしゃべり好きで、人付き合いには積極的」です。
しかし、ベースが「強さを誇示する」タイプ8なので、「自信満々に人に接し、媚びることなく、率直な態度」を示します。
一方で、タイプ8の“衝動的”な面と、タイプ7の“落ち着きのなさ”があるので、何かに耐えるのは苦手で、短絡的で短気な側面もあります。
また、人の協力を得るためにハッタリを言うこともあります。
(喧嘩っ早いところもある。)
8w9よりも感情的になりやすいですが、現実的です。
>>エニアグラムタイプ7ウイング8の特徴
エニアグラムタイプ8ウイング9(8w9)の性格特徴:クマさん
タイプ8ウイング9(8w9)は、自信や決断力を持ち、落ち着いきと穏やかさもある、静かで迫力のあるタイプです。
タイプ8特徴として“力強さ”を発揮しますが、タイプ9特徴として“平和主義”でもあるので、心温かく家族や仲間を大切に守る中で、落ち着きのあるリーダーシップを発揮します。
また、タイプ8特徴として「場をコンロールしたい」という支配欲はありますが、タイプ9特徴として「争いは避けたい」ので、表立った攻撃性は隠し、“影の支配者”でいることを望むところがあります。
例えば普段から、“攻撃的な側面”と“穏やかな側面”を使い分けることがあるのも特徴です。
(具体例としては、「仕事では攻撃的だが、家庭では穏やか」など。)
また、“影の支配者”になるための方法として、タイプ9特徴の“マイペース”の影響で、「マイペースで着実な手段」を選ぶ傾向があります。
(対して、8w7の場合は「スピード感や行動量」を発揮して「支配欲」を満たそうとします。)
例えば、ゆっくり穏やかに話ながらも、相手を用心深く見定めて鋭く判断しています。
(そのため、あえて最初は「自分の方が下だと思わせる」ことすらもあります。)
怒るときは突然沸点を迎えることがあります。
(ただし、怒ったあとはすぐに落ち着く。)
8w7よりも、地に足の付いてない部分もありますが、落ち着きがあり寛容です。(人にも自分にも)
>>エニアグラムタイプ9ウイング8の特徴
エニアグラムタイプ8の強みと適職性
タイプ8は、“精神的・肉体的なタフさが必要で、戦いが求められる職”でこそ活躍できると言えます。
その中で、“権限を発揮できるもの(決定権や、部下や予算などのリソース)”を持っていると、活き活きと活動できます。
特徴的“強み”としては、“決断力・挑戦力・行動力・リーダーシップ”などが挙げられます
強みと適職性①
性格特徴 | 「強くありたい」がモチベーションで、度胸や決断力があり、仲間を巻き込みながら勝利に邁進できる。 |
強み | 決断力、行動力、統率力、やり抜く力 |
適職性 | “組織やチームを束ねて導く職”が向く。 |
適職例 | 組織のリーダー職、創業社長、など。 |
強みと適職性②
性格特徴 | 勇敢でパワフルで、戦いや困難な状況の中でこそ意欲的に活動できる。 |
強み | 挑戦心、情熱的、根性、活動意欲 |
適職性 | “勝負が必要で、かつ勝敗がはっきり付きやすい職”に向く。 |
適職例 | 営業職や金融職の最前線、など。 |
“適職”を得るために、参考にしてみて下さい!
※本気で就活する人のために、「タイプ8が適職を得るために必要な情報(強みや弱み、自己PR時の言い回し、自己PR例文、適職性・向いてない職、モチベやストレスなど)」を、より詳しくコチラにまとめました。