タイプ5は、学者肌の人ですね。
普段寡黙なので、コミュケーションの取り方が難しいなと思うこともありますが、
落ち着いてロジカルに話を進めてくれるので、物事を安定して整理するができます!
エニアグラムタイプ5の性格特徴
性格診断エニアグラムのタイプ5について紹介します。
タイプ5の“動機付け”は?
タイプ5のモチベーションの根源(動機)は、
「有能でありたい」です。
タイプ5は、「自分は無能である」ことを恐れています。
(「自分は現実社会の中で物事をうまくこなせない」と考えていて、「社会に必要のない存在」になってしまうことを恐れるのです。)
そのため、“思考の世界”に退却して、知識を増やすことで、自信を蓄えようとするのです。
タイプ5が大切している“価値観”は?
そのため、タイプ5は次のようなキーワードに関わる価値観を大切にします。
- 考える、分析、観察、概念化
- 知識、知的好奇心、学習、精通
- 自主性、独立、プライバシー
タイプ5の“性格の特徴”は?
上のような価値観を持った結果、タイプ5は次のような性格特徴を持ちます。
タイプ5は、“頭(思考や知識)”を持って、物事を理解・整理・管理する事に満足感を覚えます。
つまり、知らないことを「知りたい!」という欲求が高いのです。
(逆に言えば、「知れたら満足!」でもあります。)
それを満たすために、
知識の習得に熱心で、
観察力や分析力に長け、
物事の本質的意味の探求や未来予測を楽しみます。
特定の知識を深めて、“専門性”を持つ人が多いのも特徴です。
“学者肌の人”というイメージがしっくりくるでしょう。
頭で理解できることを大切にし、感情とは距離を取るため、冷静で客観的です。
(感情はあまり表に出さず、例えピンチの時でも、基本的に落ち着いている。)
飲み会やパーティでは、一人で端っこにいるようなタイプですが、
“知的な討論”は歓迎するので、そういう場合は人とも良くしゃべります。
(特に、自分が興味を持っている専門領域の話の場合は、満足気に話し続ける。)
“自分一人の時間や場所”を確保することを大切にし、
そこで「考えること」に高い集中力を発揮します。
「一人で、知識を得たり、考えたりする時間を大切にする」という点で、
個人主義的なところがあるので、
仕事はチームでするよりも、一人ですることを好みます。
タイプ5の性格をキーワードで表すと?
タイプ5の性格特徴をキーワードで表すと、次のようなものがあります。
- 学者肌、知的、論理的、分析力に富む、洞察力がある、冷静、傍観的、理屈っぽい
- 学習意欲が高い、調べる、視野が広い
- 忍耐力がある、一人の時間を大切にする、ドライ
エニアグラムタイプ5の成長レベルによる3つの性格特徴(健全度)
エニアグラムタイプ5の中でも、成長レベル(健全度)によって性格特徴は変わります。
ここでは、「健全・通常・不健全」の3段階に分けて紹介します。
(※“健全度”とは“精神的な成長レベル”のことです。
詳しくはこちらをどうぞ。
>>エニアグラムの不健全さとは?|健全度の解説!)
タイプ5の健全度の判断は、「社会との関り方」がポイントです。
健全だと、現実社会に積極的に関わって、自分の考えや知識を活かしていきます。
一方、不健全になると、社会とは距離を置き、社会と上手く関われないストレスを、考えることや知識をため込むことで満たそうとします。
タイプ5の健全時の性格特徴
健全なタイプ5は、特定の領域の知識やスキルを高めることで、自分の有能さを証明します。
その過程の中で、新しい考えや気付きを探究し、革新的な発明や芸術を生み出すことがあります。
それらによって、「頭が良くて、知的好奇心が高く、独立している」という理想の自己イメージを体現します。
究極的には、「自分は常に観察する立場にある」という認識を手放します。
(これはタイプ5にとって、大きな意味を持ちます。)
そもそもタイプ5は、「自分は無能だ(そのため、社会でうまく生きていけない)」と考えています。
よって、頭で世界を理解しようとすることで、不安を無くそうとします。
その時、「世界を理解する」ために、世界を観察して情報を集めるために傍観者の立場を取ろうとするのです。
そのため、タイプ5にとって、「“観察者”という自己認識を手放すこと」は、「自分は知識人である(たくさんのことを知っている)」というアイデンティティに依存せずに、現実世界に関わっていく覚悟を持っている状態と言えます。
そして、それができればこそタイプ5は、社会での自信を伴いながら“真の有能さ”を手に入れることができる、と言えるかもしれません。
タイプ5の通常時の性格特徴
通常のタイプ5は、多くの知識を収集したり、スキルを高めるなど、十分に準備することで、有能さを発揮します。
一人で集中して考えて、知的活動に専念します。
(独立しているタイプと言えます。)
一方で、知識や頭の良さにこだわる背景には、「社会での無能さ」への恐れがあるので、いつまでも知識にこだわってしまい、行動力が乏しくなることがあります。
(タイプ5にとって、「世界を頭で理解することで、自分の有能さを得ようとすること」は、「“現実社会では無能な自分”を否定するための戦略」であるため。)
また、「知的活動に集中したい」と考えるので、他人が自分の時間やエネルギーを奪うことに対して神経質になり、秘密主義的になることもあります。
タイプ5の不健全時の性格特徴
不健全なタイプ5は、「世界に自分の居場所はないのでないか(自分は世界の中でうまく機能しないのではないか)」と恐れます。
自分の存在を、小さく無力なものだと考えてしまいます。
特に、「人と接することは、怖くて面倒なことだ」と考えがちで、“人間関係”は悩みの種になりがちです。
過剰に悩み、頭がヒートアップした際は、悪夢や不眠に悩まされることがあります。
そんな中で、セルフイメージを守るために、現実世界からできるだけ距離を取ろうとすることがあります。
世界との繋がりを自らで断ち切ることで、「自分が世界の中で有能さを示せないこと」への不安をなくそうとするわけです。
(しかしそれは、問題の解決にならず、むしろ不安を助長することになります…。)
最悪の場合、精神病を患ったり、自殺に至る可能性もあります。
エニアグラムタイプ5の成長時とストレス時の性格特徴(統合と分裂)
エニアグラムタイプ5の”成長している時(統合)”と“ストレスを感じている時(分裂)”の性格特徴についても確認しておきましょう。
タイプ5の成長時は、タイプ8の良い特徴「直観的な行動力」が表れます。
タイプ5のストレス時は、タイプ7の悪い特徴「短絡的な思考」が表れます。
タイプ5の成長時の性格特徴(統合の方向)
エニアグラムタイプ5の成長時は、タイプ8の性格の良い部分「直観的な行動力」が表れます。
普段のタイプ5は、思考(知識や考え)を重んじています。
しかしその結果、“頭でっかち”になり、腰が重くなることがあります。
ここで、タイプ8の良い特徴として、直観力を重んじる野性的な面があります。
そのため、頭で理解するよりも、体験することを重視します。
分からないことは「習うよりも慣れろ」の精神で、まず行動しようとするわけです。
そのため、優れた行動力と決断力を発揮します。
よって、タイプ5がタイプ8の良い部分を得ることで、深い思考や豊富な知識が、実際の行動として反映され、現実的に自分や社会を変えていく力として発揮していくことができる、と言えます。
成長の方向について、詳しくはこちらもどうぞ!
>>エニアグラムの成長(統合)の方向とは?
タイプ5のストレス時の性格特徴(分裂の方向)
エニアグラムタイプ5のストレス時は、タイプ7の性格の悪い部分「短絡的な思考」が表れます。
タイプ7の悪い特徴として、「色々なことに興味の赴くままに飛びついて、1つ1つを十分に味わうことなく、途中でリソースが足りなくなって、(あるいは飽きてしまって、)どれも中途半端に終わる」ということがあります。
通常のタイプ5は、1つのことに高い集中力を発揮できるタイプです。
しかし、ストレスに晒されると、(ある程度までは、思考の選択と集中での力皇としますが、)興味の対象が発散します。
色々なことに目移りし、1つ1つへの考えが浅くなり、何も蓄積していけない状態になることがあります。
さらにストレスが溜まり、思考を使ってもストレスが解消できない場合、思考が鈍化して、短絡的に快楽を求めることもあります。
一言で言えば、「バカになる」ということです。(そして、それを望むということです。)
(例えば、アルコール、薬物、性などの乱用があります。“性”に関する具体例としては、セクハラ、SM、乱交、女装(男性の)、売春(女性の)などが挙げられます。)
余計なお世話ながら…、
「何だか気が散る。集中できない。」という考えがよぎるときは、ストレスに晒されている可能性を考えてみて下さい。
タイプ5がストレスを感じた際には、(集中力を乱す要因に不満を溜め込むよりも、)何かしら“一人でできる趣味”をやるのがオススメです。
気分が落ち着いて、メンタルマネジメントに繋がるはずです。
(読書、映画、ゲームなど。)
ストレスの方向について、詳しくはこちらもどうぞ!
>>エニアグラムのストレス(分裂)の方向とは?
タイプ5のストレスの原因を探る参考としては、こちらもどうぞ。
>>エニアグラムタイプ5が「仕事が辛い…」時の原因と対策
エニアグラムタイプ5の2種類の性格タイプ(ウイング4とウイング6の違い)
エニアグラムには、各性格タイプが、隣り合うどちらかのタイプの影響を大きく受けるという考えがあります。
(これを「ウイング」と言います。)
エニアグラムタイプ5の場合は、次の2つのウイングのタイプがあります。
- タイプ4に近いタイプ5(タイプ5ウイング4:5w4)
- タイプ6に近いタイプ5(タイプ5ウイング6:5w6)
5w4と5w6を見分けるポイントは、「有能さを得るための戦略」の違いです。
- 5w4は「独自の領域で想像力を活かして、革新的な考えに至る」
- 5w6は「組織の中で仲間と協力して、利益に繋がる考えに至る」
というイメージです。
エニアグラムタイプ5ウイング4(T5W4)の性格特徴:因習を打破する人
タイプ5ウイング4(5w4)は、洞察力と独自性を持ち、枠組みに捉われない創造力を発揮する革新的タイプです。
5w4は、タイプ5特徴の“知的好奇心”を活かしながらも、タイプ4特徴の「“自分らしさ”を表現したい」という欲求もあり、「“人とは違う独自の領域”を探究したい」と考えます。
その上で、タイプ5特徴の“分析力”だけでなく、タイプ4特徴の“想像力”も活用するので、事実から想定される合理的解釈では至れない飛躍的な発想に行きつくことがあります。
それらによって、T5W4の創造的活動は、“未開な領域での新しい発明”に至ることがあります。
(5w4が「因習(悪しき習慣)を打破する人」と呼ばれるのは、こういった面があるからでしょう。)
一方で、タイプ4の“感受性豊かな面”と、タイプ5の“観察的である面”が入り混じって、「気分によって物事に関わるかどうかが変わる」という“気まぐれさ”が垣間見えることもあります。
そのせいで、「考え事や空想に没頭し過ぎて、地に足が付かず、現実を生きる事が疎かになる」こともあります。
(ただし、そもそも5w4自身は「現実に合わせて生きることをそこまで重視していない」ところがあるので、当人にとっては問題ないのかもしれませんが…。)
また、合理的に考えたいのに、たまに感情が湧き出てくるので、その葛藤に苦労することがあります。
(特に、辛いことがあったり、人間関係で悩んだりなど、心が動かされる際に起こるようです。)
5w6と比較すると、内向的で個人主義的な面がありますが(枠組みに当てはめられるのを嫌う)、感情豊かで芸術的感性が高いという特徴があります。
(興味を引く対象が、ダークなものや、グロいものを含むところも特徴です。)
>>エニアグラムタイプ4ウイング5の特徴
エニアグラムタイプ5ウイング6(5w6)の性格特徴:問題を解決する人
タイプ5ウイング6(T5w6)は、もっとも知的で、堅実で現実的なタイプです。
タイプ5特徴の“探究心”と、タイプ6特徴の“勤勉さ”を持つので、他のタイプと比べてもっとも純粋に知的なタイプと言えます。
事実情報を集め、物事の構成要素を整理・分類します。
なおかつ、そうやって世界を理解しようとすることを楽しみます。
その上、タイプ5特徴の「知的な有能さ」に、タイプ6特徴の「協調性」が加わることで、組織に所属して知的な生産活動をしようとします。
(“企業内の専門家(技術社や研究者など)”として活躍する場合が多いタイプと言えます。)
そのため、(タイプ5は独りを好む傾向がありますが、)仲間に対して協力的で、組織に適合する力もあります。
(例えば、チームワークを理解するとか、ルールを守る、など。)
よって、5w6の考えや発想は、所属する組織にとって現実的で有益なアウトプットに繋がります。
(5w6が「問題を解決する人」と呼ばれるのは、これらが理由と言えます。)
一方で、関心は“人”よりも“物”に向き、感情表現は控え目です。
(ただし、“信じられる人”に対しては強い関心を抱き、その人の考えを積極的に取り込みます。)
議論は好みますが、防衛的な面があるので、自分の主張が脅かされた際などは、強く主張し過ぎて、敵を作ってしまうこともあります。
5w4と比べると、地に足がついていますが、考え方が防衛に偏るところもあります。
>>エニアグラムタイプ6ウイング5の特徴
エニアグラムタイプ5の強みと適職性
タイプ5は、“一人でじっくりと考えることが求められる職”で活躍できます。
特に、“興味がある&知的好奇心を満たせる”領域があると、活き活きと活動できます。
よって、特徴的“強み”としては、“思考力・分析力・集中力”などが挙げられます。
強みと適職性①:
性格特徴 | 「有能でありたい」がモチベーションで、考えることで複雑な物事を整理したり、知的好奇心を満たすために知識を深めることに意欲的。 |
強み | 論理的思考力、探究心、集中力、忍耐力 |
適職性 | 専門知識があることが重んじられる職が向く。 |
適職例 | 研究余地のある領域の専門家(学者、企業の研究職)など。 |
強みと適職性②:
性格特徴 | 物事をとことん観察し、データを分析することで、規則性や問題点を見出すことに楽しみを覚える。 |
強み | 分析力、観察力、正確性 |
適職性 | “調査や解析によってファインディング(気づき)を見出す職”に向く。 |
適職例 | コンサルタント、プログラマー、アナリストなど。 |
“適職”を得るために、参考にしてみて下さい!
※本気で就活する人のために、「タイプ5が適職を得るために必要な情報(強みや弱み、自己PR時の言い回し、自己PR例文、適職性・向いてない職、モチベやストレスなど)」を、より詳しくコチラにまとめました。