エニアグラムタイプ2ウイング|2w1と2w3の違いを分かりやすく解説!

Chiyo1

ここでは、エニアグラムタイプ2ウイング1(2w1)とタイプ2ウイング3(2w3)の違いを紹介します!
“どう違うのか?”だけでなく、“なぜ違うのか?”にも焦点を当てて説明していきたいと思います!
自分のウイングに迷っている人は、ぜひ参考にされて下さい!
ではいきましょう!

 

【2w1と2w3の特徴比較一覧】

  2w1 2w3
動機の違い 「愛されたい」&
「正しくありたい」
「愛されたい」&
「価値ある存在でありたい」
戦略の違い 愛情を育むために…
全ての人に、自分の持っているものを分け与えながら、平等に愛する。
愛情を育むために…
関りのある人に、自分の持っているもので喜ばせながら、深く愛する。
特徴の違い 心の温かさと高い道徳観があり、たくさんの人に平等な愛を示す。 心の温かさと野心があり、繋がりのある人への深い愛を示す。
ニックネーム
(特徴を示す通称)
支える人、奉仕する人 扱い上手な人、もてなし役
見誤りやすい
タイプ
タイプ6
タイプ6の方が2w1と誤認することもあり)。
タイプ7
センター
の違い
“2感情+1本能で、自分のやり方で人をきちんと助けることで、精神的安定感(自立)を感じる。 “2感情+3感情で、を感じやすく、行動1つ1つに見られている感覚を感じる。
社会的スタイル
の違い
“2追従+1追従で、自分の言いたいことよりも、皆の気持ちを優先。 “2追従+3自己主張で、相手に合わせるが、そもそも助ける相手を(自分の意思で)選ぶ。


2w1
と2w3の違いの簡単なまとめはこちら。
>>エニアグラムタイプ2のウイング(2w1と2w3の違い) 

エニアグラム2w1(タイプ2ウイング1)の特徴は?

エニアグラム2w1

2w1は、“博愛主義”の人です。
(※“博愛主義”とは、人を平等に愛そうとする主義のことです。)

タイプ2の方は“優しい”のが特徴ですよね?
それは、タイプ2の「愛される存在でいたい(好かれたい)」という欲求が関係しています。
2w1の場合、ここにタイプ1の「正しくありたい(すべきことをしたい)」という欲求が加わります。
すると、「人を愛したい+人に公平に接したい=人を公平に愛したい」となり、“博愛主義”に繋がるわけです。

ただし、タイプ2とタイプ1とでは、互いに矛盾する特徴もあります。
タイプ2は共感力が高くて人間関係を重視しますが、タイプ1は完璧主義で合理性を重視する傾向があります。
この点は、健全度が高い時は“性格的なバランスの良さ”として表れます。
(例えば、“柔和だけど厳しさもある”とか、“楽観的だけど慎重さもある”など。)

ただ、健全度が低くなると“葛藤の種”になります。
(例えば、「相手に気持ちに寄り添ってあげたいけど(好かれたいけど)、間違っていることは見過ごせない(正しく在りたい)」など。)
自分の中の異なる特徴に悩まされることになるというわけですね…。

2w1の方は、生活スタイルとして、シンプルで簡素なものを好むのも特徴です。
(対称的に、2w3は華やかなものを好みます。)

2w1の間違われやすいタイプとしては、タイプ6があります。
タイプ2特徴の“人懐っこさ”と、タイプ1特徴の“責任感、ルールへの厳しさ”が、タイプ6っぽく見えるからです。
(逆に、タイプ6の方が、自分を2w1と誤認するケースもあります。)

 

というわけで、次に健全度別の特徴も見ていきましょう!

※「“健全度”って何??」という方はコチラをどうぞ。
>>エニアグラムの“健全度”を分かりやすく解説!

エニアグラム2w1(タイプ2ウイング1)の健全の特徴!

エニアグラム2w1健全

“健全”な2w1は、“『世の為、人の為』になる事を実現する力”を発揮します。

タイプ2特徴の“心の温かさ”が困っている人に目を向けて、タイプ1特徴の“客観的視点”で現実的な対処をすることで、“人々を救う”構想を実現するからです。

そうして、“社会貢献”や“人の教育”という大儀のために頑張って働けることから、慈善活動家として活躍したり、無私無欲で人を教える優れた教師になったりします。
(実際、教職や慈善活動団体で働いている2w1は多いと言われます。あるいは、そもそもその団体創設者が2w1の場合も多いとか。) 

また、“愛他心が強い”ことも特徴です。
(“愛他心”というのは、相手の幸福を優先して考えることです。)
これは、タイプ2特徴の「愛情(自分の事より人助けを優先)」と、タイプ1特徴の「理想主義(自分の感情よりも正しさ優先)」が組み合わされるからです。
タイプ2「人を愛したい」+タイプ1「すべきことをしたい」=2w1「(自分事よりも)人を愛す“べき”」となるわけですね。

エニアグラム2w1(タイプ2ウイング1)の通常の特徴!

エニアグラム2w1通常健全健全に近い“通常”の2w1は、自己犠牲的な愛”を持っています

タイプ2特徴の献身的な姿勢に、タイプ1特徴のストイックさや自己抑制の面が加わるからです。
その特徴によって、人を助けることに自分の時間や労力を惜しみなく使える“縁の下の力持ち”として振る舞うこともできます。

また、健全に近い“通常”の2w1は、“気遣いが洗練されている”ことも特徴です。
タイプ2特徴の「人の助けになるためにもっと頑張りたい」というモチベーションと、タイプ1特徴の「もっと改善できる点があるはず」という自己批判によって、サービスの基準値が上がっていくからです。

健全に近い“通常”の2w1は、感情と理性のバランスの良さも見られます。
タイプ2特徴の高い共感力と、タイプ1特徴の合理性や明確な自分の意見が互いの短所をうまくカバーするからです。
(例えば、タイプ2特徴が過剰になって、感情(愛)が溢れて押し付けがましくなってしまったり、共感力が行き過ぎて人の気持ちに飲み込まれたり、色んな人に合わせ過ぎて八方美人になることを、タイプ1特徴が上手くブレーキをかけてくれるイメージです。)

エニアグラム2w1通常不健全

ただし、不健全に近づいた“通常”の2w1は、内面での感情論と理想論の葛藤が増えて疲弊していくようになります。

具体的には…、
タイプ2としては、人への親切を通じて人と心を通わせること(相手から関心を持たれること)に喜びを見出すところがありますが、
タイプ1の「欲を持つ=悪いこと」という厳しい考えがそれを否定します。

だから、人を助けしようとするときに、本当は「自分の事を人に気付いて欲しい」と思いながらも目立たないように(むしろ隠れようと)するので、人助けが中途半端になってしまう(逆に迷惑になってしまう)こともあります。

2w1の中にある「在りたい姿避けたい姿の間で板挟みになる」わけです。

また、2w1の中にある「人付き合いに対する“温情”と“冷淡”の間で板挟みになる」こともあります。
タイプ2特徴の「人の気持ちを汲み取ってあげたい」という思いによって、人に「NO」を言えなくなる一方で、
タイプ1特徴の「合理的に考えて正しいことをやるべき」という感覚が、人にも冷酷な審判を下そうとするからです。
(つまり、どちらの欲望を優先しても、心苦しい状況になるわけです…。)

タイプ2もタイプ1も、“自分自分を優先しない側面”があります。
(タイプ2自分より人の困りごとが優先で、タイプ1自分より理想のあるべき状態が優先。)
よって、上手くいかない状態のときに一度でも自己否定に走ってしまうと、自己否定のループにハマってしまって抜け出せなくなるタイプとも言えます。

エニアグラム2w1(タイプ2ウイング1)の不健全の特徴!

エニアグラム2w1不健全2w1は、健全度が下がっていくと“愛と正義を押し付ける独り善がりな傾向が見られるようになります。

“不健全”な2w1は、タイプ2の「自分は必要とされない」という恐れに、タイプ1の「自分は間違っている」という恐れが加わるからです。
それによって、「自分は人を助けるために正しい事をしている」と自分に言い聞かせるようになるわけです。

こうして自分自身を正当化していると、融通も利かくなっていきます。
自分を批判する意見(間違っている、自分の為にやっているなど)を見つけようものなのなら、見過ごさすことなく非難します。
(このときも、「自分の主張は正義と愛によるものだから、攻撃ではなく、相手の意見の欠点や過ちを正しているだけ」というスタンスです。だから、自分の行動を省みません。)

状態がひどくなると、心気症(心身のささいな不調にこだわり、それが重い病気の兆候ではないかと思い込む状態)や、強迫観念(苦痛の原因となる考えが繰り返されて取り除けない状態)になることもあります。

エニアグラム2w3(タイプ2ウイング3)の特徴は?

エニアグラム2w32w3は、“人から好意をもたれる魅力と社交性”を持つ人です。

タイプ2の「愛される存在でいたい(好かれたい)」という欲求に、タイプ3の「価値ある存在でありたい(評価されたい)」という欲求が加わるからです。
「自分を必要とされたい欲+自分の価値を証明したい欲=人から好まれる術に長けている」となり、高い“魅力と社交性”に繋がるわけです。

2w3は、愛と評価を得るために人間関係を意識の中心に置き、人との個人的な繋がりを作ることに関心を割きます。

 

というわけで、次に健全度別の特徴も見ていきましょう! 

※「“健全度”って何??」という方はコチラをどうぞ。
>>エニアグラムの“健全度”を分かりやすく解説!

エニアグラム2w3(タイプ2ウイング3)の健全の特徴!

エニアグラム2w3健全

“健全”な2w3は、社交性の高い世渡り上手です。

タイプ2の特徴である親しみやすさ(明るさと共感力)と、タイプ3の特徴である注目を好む姿勢(度胸と自信)を活かすからです。(“健全”な2w3は、“自信を持って人と臆せず接する自由奔放な姿勢”から、タイプ7に間違われることが多いです。)

2w3は、自信に満ちていて魅惑的だと言えます。
(一方、2w1の方が真面目で責任感が強い。)

“健全”な2w3は、気前が良いのも特徴です。

タイプ2特徴が人助けを示しつつ、タイプ3特徴が注目や評価を求めるので、「相手がスゴいと思う物や体験を与える(プレゼントしたり、自分の能力を提供したりする)」という形を取ることが多いからです。
そして、そういった行為を楽しみます。
(逆に、「陰から、人知れず、そっと世話をしてやる」ということは、あまりないと言えます。)

エニアグラム2w3(タイプ2ウイング3)の通常の特徴!

エニアグラム2w3通常健全健全に近い“通常”の2w3は、人の心を動かす見せ方(キャラの使い分け)を発揮します。

タイプ2特徴の相手が求めていることへの察知力に、タイプ3特徴の相手の心を捉える演出力が加わるからです。

2w3は、相手から「並外れて好ましい人物」と受け止めてもらいたいと思っています。
(タイプ2は「自分は愛される」と証明したく、タイプ3は「自分は評価される」と証明したいからです。)
そのため、外見に気を遣ったり、身だしなみを整えたり、スタイルを良く保つなど、性的な魅力が高いと言えます。
自己アピールも上手く、自信と向上心を持っているのも特徴です。

(※3のウイングが思いほど、評価を求める傾向が強くなり、成功を求めて仕事に没頭しやすくなります。)

エニアグラム2w3通常不健全

ただし、不健全に近づいた“通常”の2w3は、演技的で自惚れが強い傾向が出てきます。

タイプ2特徴の「所有欲(相手の心を占有したい欲)」に、タイプ3特徴の「虚栄心(自分を偽り、より良く見せようとする癖)」が作用することで、「自分は相手から望ましく思われているはずだ」という過度な期待を生むからです。

相手への(自分に対する好意と賞賛の)過度な期待は、“過剰なキャラの押し付け(わざとらしい人懐っこさや、行き過ぎた自己アピールなど)”や、“勝手な失望(高い期待があるがゆえの、人からの普通の評価への落胆)”に繋がることになります。
つまりは、“面倒臭い人”になっていくわけです…。

また、人からの関心を引くために、人脈の自慢、噂話、恩着せがましさ、モテ(性的魅力)アピールなどに力を入れるようにもなります。
しかし、それらが過剰になることで、“怪しさ”に繋がってしまい、むしろ人が遠ざかる原因にもなっていきます。
(それでも、自分が望むイメージを変えたり捨てたりできません。なぜなら、これまではその戦略のお陰で一定の“人からの関心”を得てきたからです。それを失ってしまう事の方が恐くなってしまうからです…。)

エニアグラム2w3(タイプ2ウイング3)の不健全の特徴!

エニアグラム2w3不健全

2w3は、健全度が下がっていくと好感度の高い仮面を付けて、人を操るようになります。

“不健全”な2w3は、タイプ2の「自分は必要とされない」という恐れに、タイプ3の「自分には価値がない」という恐れが加わり、必要とされて価値がある人物像をセルフイメージ(仮面)として作り上げるからです。
偽りの自分(仮面)”があるお陰で、「自分は愛されるし、評価される」と安心できるようになります。

しかし一方で、本当の自分はいつまでも満たされないので、恐れから解放されることはなく、欲望がドス黒く煮詰まっていくことになります。
そのため、「自分は人から好かれる(仮面を被っている)のだから、自分の欲しいモノの為に人を操作して搾取しても良い」という“自分勝手で傲慢な考え方”が育つ事になります。

状態がひどくなると、“病的な嫉妬心”が見られるようになります。
(人に対して感情的に当たったりすることが見られるようになります。)

特に、自分に好意を示さない人(操作できない人間関係)に対して、強い破壊衝動を示します。
(不健全な2w3は、恋愛事情のもつれによる暴力犯罪を起こす事もあります。)

エニアグラム2w32w1の雰囲気の違いは?(ウイング診断に使える特徴)

エニアグラム2w3と2w1の雰囲気の違いは?

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ここまでは教科書的なお話をしてきましたが、ここからは実際の2w32w1の人の“雰囲気の違いを解説していきたいと思います。
自分や他の人のウイングのタイプ診断で迷っている人の助けになれば幸いです! 

エニアグラム2w12w3センター(中枢機能)の違いは?

まず、2w12w3の雰囲気の違いを探る上で、センター(中枢機能)に着目してみましょう。

“センター(中枢機能)”とは、人が良く使う機能を“本能・感情・思考”の3つに分類したものです。

詳しくはこちらをどうぞ。
>>エニアグラムの“センター(中枢機能)”とは?

その違いがどう出るのかを見てみましょう!

まず、2w1からいきましょう。
タイプ2は感情センターですが、タイプ1は本能センターです。

2w1の方は、自分の事をきっちりと完璧にこなすことで、自分の気持ちの安定を求めるところがあるようです。
(例えば、家計簿を付けて経済管理をきちんとしたり、資格試験に挑戦してキャリアを育てたり、など。)

また、タイプ2としての「人を助ける」ことに関しても、“自分のやり方にこだわる”感覚があるようです。

 

対して、2w3も見てみましょう。
タイプ2もタイプ3も感情センターです。

2w3の方は、感情センターの特徴として、「恥」を感じやすい点があります。
(人からの“関心を求めるからこそ、人目が気になり、恥を感じやすくなる。)

具体的には、常に人から見られている感覚を持つようです。
特に「何が恥ずかしい」ということではなく、行動1つ1つに対して常に“恥すかしさ”が付いて回る感じ、だと言います。 

エニアグラム2w12w3社会的スタイルの違いは?

次に、2w12w3の雰囲気の違いを探る上で、社会的スタイル(ホーナイ分類)に着目してみましょう。

“社会的スタイル”は、人(あるいは社会)との付き合い方の特徴を、「自己主張型・追従型・遊離型」の3パターンに分ける考え方です。

詳しくはこちらをどうぞ。
>>エニアグラムの“社会的スタイル(ホーナイ分類)”とは?

その違いがどう出るのかを見てみましょう!

まず、2w1から見てみましょう。
タイプ2もタイプ1も追従型です。

2w1の方は、“場の雰囲気を優先する”という思いがあるようです。
(例えば、「会議などで、自分が言いたいことや正しいと思うことよりも、皆が嫌な気持ちにならないことや、皆が納得して合意できることを優先する」など。)

しかし一方で、“自分が言いたいことや正しいと思うこと”が「皆の為になる」と思うのなら、主張することはあるようです。
(例えば、「まとまりかけた会議において、再度ひっくり返すようなことになって、周りから面倒くさいと思われたとしても、「皆の為になる」と思えるのなら主張する」など。)

 

対して、2w3もみてみましょう。
タイプ2は追従型ですが、タイプ3は自己主張型です。

2w3の方は、ベースがタイプ2で追従型なので、相手の言う事や気持ちを引き出して、そこに合わせていくというのが多くあるようです。
しかし、その上で、ウイングのタイプ3が自己主張型なので、そもそも“助ける人を選ぶ”感覚はあるようです。

また、ウイングのタイプ3が自己主張の要素から、行き詰ったときの“決断力や実行力”が得られる感覚もあるようです。 

エニアグラム2w12w3のモチベーション(満たされ方)の違いは??

最後に、2w12w3は、それぞれどうすれば満たされるのか(モチベが上がるのか、幸せを感じるのか)についても比較してみましょう!

まず、タイプ2のモチベから確認しておきましょう。
タイプ2は、人の役に立って愛を得ることで満たされると言われます。
その上で、愛を得るための“人への役の立ち方”が、ウイング別に違うようです。

2w1の方は、誰も困らなくて良いように、そのためにやるべき事と信じられることをやり、人を助ける(役に立つ)ようです。

2w3の方は、人から気軽にたくさん頼ってもらえるように、努力を隠して余裕に見せ、効率的に親切にするようです。 

Chiyo1

ここまで読んでみたけど、やはりどっちか迷うという方は、こちらの診断テストでタイプ1とタイプ3の項目を受けてみて下さい!
>>エニアグラムタイプ診断(正確版)