タイプ4は、自分の世界観を持っている独特な空気の人ですね。
空気が読めないときもありますが、
自分の気持ちに素直で、繊細さもあるので、どこか憎めなさを感じさせます。
エニアグラムタイプ4の性格特徴
性格診断エニアグラムのタイプ4について紹介します。
タイプ4の“動機付け”は?
タイプ4のモチベーションの根源(動機)は、
「自分らしくありたい」です。
タイプ4は、「自分には欠陥(ハンデ)がある」という思いがあります。
(例えば、社会性、自信、合理性などの欠如。)
その認識は、“自己評価の低さ”や“他者への妬み”を生むことになります。
それを慰めるために、「自分は人と違うけど、それは“特別なこと”だ」という思いを持ちます。
そのため、「人とは違う自分(自分らしさ)を、感じられること(自己表現)」にこだわるのです。
タイプ4が大切している“価値観”は?
そのため、タイプ4は次のようなキーワードに関わる価値観を大切にします。
- 自分らしさ(アイデンティティ)、独自性(オリジナリティ)
- 創造性(クリエイティビティ)、想像性(イマジネーション)、自己表現
- 美意識、洗練
- 夢、感動
タイプ4の“性格の特徴”は?
その結果、タイプ4は次のような性格特徴を持ちます。
自分の価値観や感性を大切にし、
感受性や想像力が豊かで独創的な発想をし、
独自の雰囲気を持つタイプです。
“個性的な人”です。
(“変わっている人”とも言えます。)
「自分らしくあれればOK」という価値観があるので、
自分の感性に従って“個人主義的”に振る舞うところもあるので、
- 天才肌
- カリスマ
- ミステリアス
- (不思議ちゃん)
などと、言われることもあります。
一方で、感受性は鋭く、人の心情の機微を感じ取れる繊細さもあるので、人の気持ちに寄り添う力は高いと言えます。
(特に、“痛み”や“悲しみ”から、目を逸らさずに、寄り添ってくれる優しさがある。)
また、タイプ4は、“自己表現すること”を求めます。
自分の“人とは違うクリエイティブな発想”を周りに示すことで、
「自分らしさ」を感じたいためです。
そのため、“知識やスキル”(頑張れば誰しも手に入れられる可能性のあるもの)よりも、“想像力”(自分の中に備わっているもの)が使われることが多いと言えます。
よって、“自分の世界観”を活かせる領域でこそ、本領発揮できると言えます。
(クリエイティビティが重視される業界で活躍することが多い。)
既存の方法・考え方・体制にとらわれず、新しい独自の方法やアイデアを生み出すので、
- イノベーター(新しいモノや考えを作る人)
- 改革者(既存の方法を変える人)
に、なることもあります。
タイプ4の性格をキーワードで表すと?
タイプ4の性格特徴をキーワードで表すと、次のようなものがあります。
- 人と違う(変わっている)、ユニーク、自分の世界観がある
- 想像力が高い、表現力が豊か、芸術的、洞察力が鋭い
- 夢がある、何かに没頭する
- 繊細、感情の起伏が激しい(それを無自覚に楽しむ)
エニアグラムタイプ4の成長レベルによる3つの性格特徴(健全度)
エニアグラムタイプ4の中でも、成長レベル(健全度)によって性格特徴は変わります。
ここでは、「健全・通常・不健全」の3段階に分けて紹介します。
(※“健全度”とは“精神的な成長レベル”のことです。
詳しくはこちらをどうぞ。
>>エニアグラムの不健全さとは?|健全度の解説!)
タイプ4の健全度の判断は、「自分らしさ」への認識がポイントです。
健全だと、「自分らしく」いる結果として、自分の個性(独自性)を発揮して輝きます。
(つまり、個性を発揮することは、「自分らしさを獲得する方法」ではないということです。)
一方、不健全になると、「自分らしさ」を得るために独自の表現にこだわり、さらに、それを否定する人を拒絶することで自分を守ろうとすることもあります。
タイプ4の健全時の性格特徴
健全なタイプ4は、自分の気持ちに正直で、アイデンティティを確立しています。
創造性を発揮して個性を表現しますが、他者(一般の人)が共感したり活用したりできる形に整えることができます。
“自分が持っている気持ちやイメージ”を、上手く人に伝えることができて、分かち合えるわけです。
(タイプ4が「“自己表現”を、相手に伝わるようする」のは、健全度が高い証拠と言えます。
なぜなら、通常レベル以下のタイプ4は、“(人とは違う)自分のアイデンティティ”を確立するために、“人から理解されない部分”を自ら作り出そうとすることもあるからです。
「自分の表現を、一般人が理解できるわけない。(というか、理解させない。)」という思いがあるからです。)
それによって、「私は感性が鋭く、独特な自分らしさを持っている」という理想の自己イメージを体現します。
さらに究極的には、「自分には欠陥がある」という認識を手放します。
(これはタイプ4にとって大きな意味のあることです。)
タイプ4は、「自分は、社会で生きる上で欠陥しているところがある」と思っているところがあります。
その劣等感から逃れるために、「自分が人と違うのは、特別だからだ」と認識します。
(だから、特別な自分を認識できるように、「自己表現」を求めます。)
そんなタイプ4が「自分には欠陥がある」と認識を手放すと、自意識過剰に振る舞う必要がなくなります。
(「自意識過剰」とは、自分を憐れむ気持ち(自己憐憫)や、自分への特別視(自己陶酔)です。いずれにせよ「自分は人と違う」ということにフォーカスしている状態です。)
その結果、欠落感を紛らわせるための「自分らしさ」(にこだわること)は必要なくなるのです。
そうなれば、地に足の付いた自己表現によって、本物の自分らしさ(アイデンティティ)を見つけられる、と言えるかもしれません。
タイプ4の通常時の性格特徴
通常のタイプ4は、「自分らしさ」を維持するために、想像力を発揮し、独自のスタイルを持ちます。
自分の感情に素直なので、“ネガティブな感情”にも向き合うことができます。
それらによって、自分の世界観を構築します。
一方で、「自分は人と違って特別である」という気持ちがあるので、社会のルールを無視したり、夢見がちでナルシストなところもあります。
タイプ4の不健全時の性格特徴
不健全なタイプ4は、「自分は人生を無駄にしているかもしれない」と恐れます。
(それは、「自分は特別だ」と思っているタイプ4にとってはツラいことです。)
そうなると、“自分を[自分のイメージする自分]として扱ってくれない人”や、“自分の感情を分かってくれない人”を拒絶することで、セルフイメージを守るようになることがあります。
「空想の自分(自分がイメージしている自分)」に届かない自分を嫌い、憎み、破壊的・自滅的になることもあります。
最悪の場合、自傷行為に及び、人に助けを求めるか、そのまま自殺に至る可能性もあります。
エニアグラムタイプ4の成長時とストレス時の性格特徴(統合と分裂)
エニアグラムタイプ4の”成長している時(統合)”と“ストレスを感じている時(分裂)”の性格特徴についても確認しておきましょう。
タイプ4の成長時は、タイプ1の良い特徴「真面目さ」が表れます。
タイプ4のストレス時は、タイプ2の悪い特徴「他者への過剰な関心」が表れます。
タイプ4の成長時の性格特徴(統合の方向)
エニアグラムタイプ4の成長時は、タイプ1の性格の良い部分「真面目さ」が表れます。
通常、タイプ4には、(自分の気持ちに正直で、想像力が豊かな反面、)“自由気まま”で、地に足が付いていないところがあります。
(大人になっても、現実感が希薄な人もいます。)
ここで、タイプ1の良い特徴として、「現実的に考え、節度を持って、自分を律しながら活動する」ところがあります。
自分が社会の一員であることを自覚し、やるべきことをきちんとこなします。
成長したタイプ4は、タイプ1の特徴を発揮し、現実的に(“自分の気持ち”と“現実”とを分けて)生きることができます。
(タイプ4は、人生の多くを想像の世界で生きていることがあります。)
さらに、“節度を持って地に足が付いた行動”をすることで、社会とも現実的に関わります。
そうするとことで、“過去の傷”や“空想の自分”を手放し、得意な“創造性”を、現実世界に活かせるようになります。
その結果、“一時の感情によって形成された脆いアイデンティティ”でなく、“現実に根差した確固たるアイデンティティ”を構築することができると言えます。
成長の方向について、詳しくはこちらもどうぞ!
>>エニアグラムの成長(統合)の方向とは?
タイプ1は、“アリとキリギリス”のアリに例えられることがあります。
真面目で、我慢強いからです。
対して、キリギリスに例えられるのは…、タイプ4です。
気分屋で、夢見がちな面があるからです。
(もちろん、キリギリスがダメというわけではありませんよ。創造性や柔軟性、自分らしく生きる意味を重視する姿勢など、良い部分も挙げられます。)
だから、タイプ4にとって、タイプ1は苦手に感じることが多いかもしれません。
それでも、だからこそ見習う部分の多いタイプと言えるでしょう!
タイプ4のストレス時の性格特徴(分裂の方向)
エニアグラムタイプ4のストレス時は、タイプ2の性格の悪い部分「他者への過剰な関心」が表れます。
普段のタイプ4は、個人主義的なので、人とは適度に距離を置いています。
(というか、人とはつるまずに個人で「自分らしくあること」が、人からの関心を集めるために大事なことだと思っている節があります。)
しかし、ストレス下のタイプ4は、「自分らしくあること」で人の関心を引けないと諦め、「人を助けること」で直接的に人の関心を集めようとします。
(例えば、積極的に相手の悩みを聞こうとしたり、相手に何か過剰にプレゼントしたり、など。)
人を助けること自体は悪いことではないですが、関心を得ることを目的にしているので、押しつけがましい態度に発展していくこともあります。
(例えば、頻繁に愛情表現して自分の存在の重要さをアピールするとか、感情的に振る舞うことで相手の気持ちを確かめる、など。)
しかし、そんなことが続けば、多くの人は疲れて離れていってしまいます。
よって、結果として(自分の行動が原因で、)見捨てられてしまうことになることもあり得るでしょう。
余計なお世話ながら…、
タイプ4は、「人との距離感がおかしくなってきたな」と感じたら、一旦落ち着いて、ストレスの原因を考えてみて下さい。
良く思い出してみると、実は、「あなた自身が否定されたり、攻撃されたわけではない」かもしれません。
(タイプ4は、繊細で感傷的な面があるので、被害妄想でダメージを受けることがあります。)
気分を落ち着かせる方法としては、創造的な趣味を楽しむのもオススメです。
(絵画、作曲、生け花、陶芸、落書き、粘土、レゴブロック、など。とりあえず、図工っぽいことです。)
タイプ4にとって、「自己表現する」ことは、「息をする」くらい必要で大事なことなので、落ち着くはずです。
ストレスの方向について、詳しくはこちらもどうぞ!
>>エニアグラムのストレス(分裂)の方向とは?
タイプ4のストレスの原因を探る参考としては、こちらもどうぞ。
>>エニアグラムタイプ4が「仕事が辛い…」時の原因と対策
エニアグラムタイプ4の2種類の性格タイプ(ウイング3とウイング5の違い)
エニアグラムには、各性格タイプが、隣り合うどちらかのタイプの影響を大きく受けるという考えがあります。
(これを「ウイング」と言います。)
エニアグラムタイプ4の場合は、次の2つのウイングのタイプがあります。
- タイプ3に近いタイプ4(タイプ4ウイング3:4w3)
- タイプ5に近いタイプ4(タイプ4ウイング5:4w5)
4w3と4w5を見分けるポイントは、「自分らしさを確立するための戦略」の違いです。
- 4w3は「自分のセンスを発揮し、人に自分を唯一無二の存在だと認めさせる」
- 4w5は「自分の興味を追求しながら、内側にある自分の世界感を深める」
というイメージです。
エニアグラムタイプ4ウイング3(4w3)の性格特徴:貴族
タイプ4ウイング3(4w3)は、自分らしいユニークさも大事にしながらも、人から評価される自分でもあろうとするタイプです。
タイプ4特徴の「独自性・創造性」に、タイプ3特徴の「人からの評価を求める姿勢」が加わることで、「創造したモノを、人に伝わるように適切に表現することで、成功に繋げる」特徴があります。
その上、創造性を活かせる独自領域を見出して、そこで成長して、キャリアアップしていきます。
創造のベースになるものは、自分の中にあります。
感性が鋭く、洗練されたものを愛し、独自の美的センスを持っています。
そして、自分の創造性を人に認めさせるために必要なことを考え、そのために努力することができます。
つまり、自分の中にあるイメージを人に伝えるために、最適な表現方法を見つけ出して形にする能力があるのです。
(そのため、「創造性」を発揮する活動の際には、それを“披露する相手の顔”をイメージしながら取り組むのも、T4W3の特徴です。)
一方で、過剰に自分を特別視して、なおかつそのことを隠さない傾向があります。
(それは、競争心、傲慢さ、ナルシズムなどとして表れます。)
「自分はハイクラスな人間で、社会から評価されている」と認識していますし、その価値観を大切にしている自覚があります。
(この辺りが“貴族”と言われる理由と言えます。)
4w5と比較すると、社交性がありますが、反面、人目を気にする傾向もあります。
>>エニアグラムタイプ3ウイング4の特徴
エニアグラムタイプ4ウイング5(4w5)の性格特徴:ボヘミアン(放浪する人)
タイプ4ウイング5(T4W5)は、個性豊かで、探究心が強く、自由気ままなタイプです。
タイプ4特徴の「想像力」に対して、タイプ5特徴の「好奇心・洞察力」が活かされることで、自分の内面世界を深堀りし、かなり奥深い独創性を発揮します。
何かを創造する際には、人のためでなく自分のために行います。
(対して4w3は、人からの関心を得るために創造するところがありますが。)
また、成果物(結果)よりも、その創造自体(プロセス)を楽しむのも特徴です。
タイプ4の「陰鬱なテーマへの興味」と、タイプ5の「未解明なことへの興味」が組み合わさって、「不思議なこと、神秘的なこと、怪奇的なもの」に引かれる傾向があります。
(オカルト、都市伝説、宇宙など。)
自分の内的世界にいる方を好み、内向的で社交性は乏しく、ミニマリストです。
(そのため、外的世界(=現実)を生きるのに大変さを感じることもあります。)
一方で、「自分は自分」という意識の強さから、自分は“社会の枠の外側にいる人間”だと思っている節があります。
そのため、ルールを破ったり、習慣や権威に挑戦的になることもあります。
(この辺りが、“ボヘミアン”と呼ばれる理由と言えます。“ボヘミアン”とは、“社会の規範にとらわれず、自由で放浪的な生活をする人”のことです。)
4w3よりも、自分の社会的地位にこだわりませんが、人目を気にしない分、自己表現(見た目やキャラクター)もかなり個性的になります。
(個人的で風変りな自己表現をし、ファッションも独特な傾向があります。)
>>エニアグラムタイプ5ウイング4の特徴
エニアグラムタイプ4の強みと適職性
タイプ4は、“独自の発想を求められる場”でこそ重宝されるし、活躍できます。
そのため、「何かしら自己表現できる場や役割がある」と、活き活きと活動できると言えます。
特徴的な“強み”としては、“興味を持ったことに対して没頭し、想像力を発揮できること(集中力・好奇心、想像力)”や、“人の苦しみを想像できる(共感力、繊細さ)”ことなどが挙げられます。
強みと適職性①:
性格特徴 | 「自分らしくありたい」がモチベーションのため、独創性や想像力が高く、自己表現できる創作活動において没頭して取り組める。 |
強み | 想像力、発想力、好奇心、表現力 |
適職性 | 感性を活かせる“クリエイティブな職”が向く。 |
適職例 | アーティスト、デザイナーなど。 |
強みと適職性②:
性格特徴 | 人の痛みや悲しみを察知して、相手の気持ちに寄り添える優しさがある。 |
強み | 思いやり、共感力 |
適職性 | “人と心を通わせて、相手を傷付けない繊細でソフトな対処が求められる職”に向く。 |
適職例 | 例えば、カウンセラー、介護・看護師、など。 |
“適職”を得るために、参考にしてみて下さい!
※本気で就活する人のために、「タイプ4が適職を得るために必要な情報(強みや弱み、自己PR時の言い回し、自己PR例文、適職性・向いてない職、モチベやストレスなど)」を、より詳しくコチラにまとめました。